さて、前回の続きです。
瞑想は心のニュートラルを「経験する」作業だ。
という話でした。
「探す」「手に入れる」のではなく「経験する」
これがどういうことかと言いますと。
ちょっとイメージしてみましょう。
真っ白い大きな壁があります。
あなたは、その壁の真ん中にポスターを貼りたいとします。
メジャーとか測定系の道具は持ってないとして。
どうやって真ん中探します?
壁に顔をこすりつけるようにして真ん中を探したりはしないですよね。
壁からちょっと離れて、壁全体を見て、だいたいここら辺かなって真ん中を探すじゃないですか。
心のニュートラルを探すんだ!手に入れるんだ!
と思って瞑想するのは、壁に顔をこすりつけながら、真ん中はどこだぁぁぁぁぁってやってるのと同じなんです。
真ん中は見つかりません。
手に入れようとしたら、手に入らない。
はぁ?(゚Д゚;) ってなりますけど、もう少しお付き合いください。
瞑想のやり方は、何と言いますか
百家争鳴、侃侃諤諤、議論百出、諸説紛紛でして。
我が流派が正しい。いやいや我が本家。何を言っている我こそが正統。
こんな戦いが日々繰り広げられております。
皆さま、自分の人生を投資して一生懸命やってきたんでしょうし、自分の方が優れてるって言いたくなる気持ちはわかりますが…
そもそも、これが正しいとか、これが絶対とか言っちゃうと、それもうニュートラルじゃないよね。
正しいとか正しくないとか、格式があるとか、何か得られるとか、そういう話じゃないです。
ただひたすら経験を重ねるのが瞑想。
諸説ありますが、だいたい共通する手法を紹介しますと。
静かに座って自分の呼吸に意識を向けましょう。ってやり方ですね。
ちょっとやってみましょうか。
座りましょう。
お尻に均等に体重はかかっていますか?
肩や腰、首に無理な力はかかっていませんか?
問題ないようでしたら始めましょう。
息を吸う。
鼻の奥に冷たい空気が通る。
肺が膨らむ。
息を吐く。
鼻の先を温かい空気が通る。
この繰り返し。
この一連の感覚に、良いとか悪いとかないでしょ。
ただ空気が通って、冷たいとか温かいとか感じるだけ。
なんも考えてない。「いまここ」の感覚をただ感じるだけ。
これがニュートラルな状態。
はい!じゃぁ3分!呼吸に集中して下さい!
これができんのよ。
なんか考えちゃうでしょ。
仕事の事だったり、家族の事だったり、昔の事だったり、未来の事だったり
息を吸う…息を吐く…
息を吸う…おお集中してきたぞ…息を吐く…
これができるようになれば幸福度が上がって
仕事もはかどるようになるかもしれん。
いや最近ストレスたまってるからな。
集中してないよね。
でも、これが普通なんです。
勝手に色んな考えが浮かぶのが正常です。
大事なのは、呼吸に集中していない自分に気が付いて、また呼吸に集中すること。
そんでもって、また色々考えちゃうんですよ。
そしたらまた、集中していない自分に気が付いて、意識を呼吸に戻す。
この繰り返し。
これが、心のニュートラルを「探す」とか「手に入れる」のではなく「経験する」ってことです。
この経験を繰り返すことで、自分の感情に気が付きやすくなります。
今、自分はイライラしている。ソワソワしている。
今、前向きな気持ちである。自信がある。
自分の感情に気が付くことで、この感情を制御しやすくなるんですね。
このように自分が認知している事を客観的に把握し、制御することを「メタ認知」と言います。
例えば、道路で運転中に乱暴な運転の車を見たとします。
なんだあの車、馬鹿じゃないの。腹立つわ。なんしとんねん。
こんなイライラは結構尾を引きます。
しかし「メタ認知」が働けば、なんか私イライラしちゃってるな。と気が付けますし、イライラする必要があるかどうかも検討することができます。
結果、ネガティブ感情に支配される時間を減らして、ポジティブ感情に自分を向かわせることで幸福度を高める事ができる。というわけなんです。
このシリーズで登場いただいた博士達は、座って呼吸することに拘る必要はないと口をそろえます。
横になってもいいし、お風呂に浸かってもいい。
散歩をしているなら、足の裏にかかる体重や、体で感じる風の流れを感じるのも良い。
食事をしているなら、味や食感、喉を通る感覚に集中する。
そうして「いまここ」に集中することで、瞑想としての効果があるそうです。
意外とお手軽。
なんなら生活のすべての瞬間に瞑想のチャンスはありそうです。
ただ生きるだけでも人生は十分に複雑で、時間はあっという間に過ぎ去ってしまいます。
限りある人生、ネガティブ感情に振り回されるのは、損ですよね。
隙間時間に心のニュートラルを経験して、幸福度高めちゃいましょう。
以上、幸せになる10の方法でした。
それではまた。
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