みなさんこんにちは。
「幸せ」って誰でも知っている単語なのに、実態はよく知らない単語ですよね。
人類は何千年もの昔から「どうやったら幸せになれるのか」に関心を寄せてきました。
ソクラテスは「より良く生きること」だとし
アリストテレスは「究極の目標」だとし
仏教では「悟り」
キリスト教では「神の恵み」としています
難しくてよく分かりません。
今日は、ハーバード大学の心理学者ショーン・エイカー氏の研究を基に
幸せとは何か。についてお話したいと思います。
みなさんにとって「幸せ」ってなんですか？
試験に合格すること？
出世？
年収？
ブランド品？
素敵な恋人？
確かにどれも幸せにしてくれますね。
かつて自分が医学部受験に合格した日。
それはそれは嬉しかったです。
でも、入学すると勉強地獄の日々が始まるわけです。
んじゃ、医師国家試験に合格したら幸せ？
今度は研修医として睡眠もまともに取れない試練の日々が始まります。
じゃぁ、専門医試験に合格して一人前になったら幸せ？
いいえ。指導医の保護が外れ、自分の力で仕事をしていかなければなりません。
日々更新されるエビデンス。ガイドライン。
休んでいるヒマはありません。
出世するにつれて年収は増えますが、仕事はどんどん増えます。
責任もどんどん増えます。
昔々、うんちを漏らした小児科医がいました。
あまりにも寝ていなくて漏らしたのにも気が付いていませんでした。
そして、人間らしい暮らしがしたいと言い残して病院を辞めました。
開業し、過重労働からは逃れられましたが、今度は従業員とのトラブル。
彼女は高収入でしたが幸せそうには見えなかった。
ブランド品？
いいですね。なんとなく「自分の格」が上がったような気になりますよね。
しかし、高級品を購入することで得られる幸福感は購入した日がピークで、その後は下がります。
ピカピカの高級品も経年劣化で徐々にみすぼらしくなっていくのです。
恋人？
ん～若い時の最優先事項ですね。
恋は戦い。多くのライバルに打ち勝って選ばれた私。
なんて幸せなんだろう。
でもこの最高の恋人が与えてくれる幸せ。これもまた不安定。
いつまで続くの？浮気しない？
ていうか既婚者じゃねぇかふざけんな。等々。
悩みは尽きません。
じゃぁ結婚したら幸せ？
旦那さんの稼ぎはこのままずっと続くだろうか。
子供はちゃんと進学するだろうか。就職するだろうか。
悩みは尽きません。
私たちは、成功したら幸せになれるんだ。
なにがなんでも勝利しなければならない。
なんて考えて努力を重ねます。
日々の勉強や出世競争。
美しさを保つためのダイエット、運動。
幸せなんか二の次です。
成功しなきゃ幸せになれないんですもの。
努力です。挑戦です。
「私は出来る！私は出来る！私は出来るぅぅぅ！」
失敗しても失敗しても立ち上がらなくてはいけません。
途中で心が折れて去っていく人もいます。
そんな敗者のことなど気にするヒマはありません。
競争です。戦いです。
で、幸せになりました？
エイカー氏はハーバード大学で学生の指導とカウンセリングを担当していました。
どんな学生が成績が伸び、どんな学生が脱落するか。
12年間に渡って心理学的な調査を行った結果、一つの法則を発見しました。
日々の生活の中で、幸せだと感じる割合が高い学生が、プレッシャーに打ち勝ち、努力を重ねることが出来る。結果、成績が伸びる。
幸せだと感じる割合が低い学生は、どこかで努力を止めてしまう。結果、成績は伸びない。
という法則です。
その後、学生だけでなく様々なビジネスマンや職業人に枠を広げて調査した結果、
・幸せな気分の医師は、普通の気分の医師に比べて、19％短い時間で正確な診断を下す。
・楽観的な営業マンは悲観的な営業マンより56％も営業成績が良い。
などなど、法則を裏付けるデータが集まりました。
これらのデータを基に彼は、
「幸せ」とは、脳を効率良く稼働させる感情の総称であり、成功した人が幸せになるのではなく、幸せな人が成功する。
と述べています。
なるほど。大発見です。
「練習が完璧を生む」ってやつです。
初めから上手く行くなんて美味しい話は無いんです。
自転車に乗る。絵を描く。勉強をする。
どれも最初は上手く行きません。
失敗を繰り返した先にしか成功はないのですから。
「幸せ」は転んでも立ち上がる力を与えてくれる。
とも言えそうです。
う～ん。
エイカー氏が見つけた法則は大発見ですけど、納得がいかないです。
これだと、そもそも「幸せじゃない気分の人」は、ずっと幸せになれないって事になっちゃうじゃないですか。
それはあまりにも救いがないんじゃないかと。
というわけで調べました。救われる方法。
次回、ノースカロライナ大学の研究を基に「幸せな気分になる技術」についてお話しようと思います。
それでは、また。
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