LOVE MAP

みなさんこんにちわ。

今日は、前回に続いて「文明人としての人間」の相性についてです。

海外には男女の恋愛のメカニズムを研究しているチームがたっくさんあるんですよ。

アメリカ ニューヨーク大学 神経科学センター フィッシャー博士
イギリス ロンドン大学 神経生物学部 ゼキ博士
ドイツ マックス・プランク研究所 バーテルス博士
彼らの実験や研究から導き出された結果をお話しましょう。


みんな経験したことがあると思うんだけど、惹かれる異性もいれば、顔を見るのも嫌な異性もいる。
誰だって「選り好み」しているわけだ。
では、私たち人間はどんな基準で選り好みをしているのか。
研究者たちは「LOVE MAP」が重要だと言う。

LOVE MAPとは、生まれた直後から現在にいたるまでの間に無意識に築きあげてきた好みや性格の膨大な記憶のこと。

幼い頃、両親と出かけた海での景色や、母親の笑顔。
誕生日にもらったプレゼントや、贈り物を持って来た友達の顔。
中学生の頃に、ファンだったバンドの音楽。
初めて出かけたデートでの失敗。
歯がガチガチ当たってしまったキス。
こんな印象に残った記憶はもちろん、ちょっと食べたお菓子の味だってLOVE MAPには含まれる。

これらの記憶は脳の海馬って部分と扁桃核って部分に蓄えられる。
海馬には記憶の情報を。
扁桃核には記憶の意味を。

LOVE MAPで特に重要なのが「扁桃核」
扁桃核は、人間が見たり聞いたりした情報を、過去の記憶に瞬時に照合し、おおざっぱに「好き」か「嫌い」かを決める働きを持っている。

例えば、いつも嫌味な上司がいるとする。
珍しくその上司が良いことを言っても、なかなか素直には聞けない。
それは、上司の声や表情といった記憶が「嫌い」だと、あなたの扁桃核に記憶されているから。
彼がなにを言おうと、「嫌い」のフィルターが掛かった頭は否定的な判断しかしてくれない。
逆に、いつも優しく接してくれる上司が、たまに厳しいことを言ったとしても、割と素直に聞けるのは「好き」のフィルターが掛かっているからなのだそうだ。

アメリカで交通事故により扁桃核が破壊された患者がいる。
彼は、どうなったと思う?
全ての出来事に対して「決める」事が出来なくなった。
コンビニでジュース一本買うことが出来ない。
何時間でも選び続ける。
そのジュースが「好き」なのか「嫌い」なのか分からないから。
彼は、職を失い、妻に離婚され、つまらない詐欺に引っ掛かって全財産を失った。
しかし、それらの出来事が彼には悲しいのか嬉しいのかが分からない。
その後の彼は施設で、毎日ぼんやりして暮らしているという。

扁桃核の働きが分かっただろうか。



うーん
思いの他、長い文章になりそうだなぁ。
今日は、ガイダンスで終了。
次回、あなたが異性に出会ってから、好きだと決めるまでのLOVE MAPの働きをお話いたします。

今日はこのへんで。