こんな会社辞めてやるぅ!な人々

6月ですね。

4月から始めた仕事、早くも辞めたい人いるんじゃないですか?

折角採用した新人が定着しないよ!なんて経営者の方もおられるんじゃないかなと思います。

新人が組織になじめず退職する原因は沢山ありますが、今日はそのうちの一つを紹介いたします。

 

 

まずはこのグラフ。

人が異文化に触れた時に、どのように馴染んでいくか。

というグラフです。

 

①ハネムーン期

「今日からお世話になります!○○です!」的な時期です。

もう希望に満ち溢れてるし、やる気も十分。

なんなら能力以上に頑張ろうとしちゃう時期です。

 

②カルチャーショック期

「なんだかうまくいかないなぁ。今日も怒られた」的な時期です。

少し慣れてきて嫌な部分も見えたり、ハネムーン期の疲れが出てくる時期。

ここでうまくフォローが入らないとドロップアウトしちゃうわけです。

 

③適応期

「まぁこんなもんかなぁ。」的な時期です。

半年ぐらいでこの時期に入ります。

嫌な部分にも慣れてきました。

 

④成熟期

「お、新人が来た。教えてやんなきゃ」的な時期です。

一年ぐらいでこの時期に入ります。

もう十分に組織の一員。

さらに新しい文化を吸収する下地もできています。

 

 

今日お話ししたいのは「カルチャーショック期」について。

4月入社なら、ちょうど5~6月ぐらいなわけです。

 

この時期に「会社の普通」と「新人君の普通」がぶつかるんです。

「普通はこうするだろ」とか

「見たらわかるだろ」とか

長く連れ添った夫婦が「アレある?」で通じるような空気感。

長く会社に勤めた人には当たり前の事。

新人君にはわからない。

言葉にされてないから。

新人君は困っちゃうわけなんだけど、上司は新人君が何に困っているのか分からない。

だって言葉にするほどでもない「普通の事」だから。

 

困った結果、新人君は反応がでます。

「落ち込む」「イライラする」「泣く」「黙る」「行方をくらます」

「落ち込む人」はいいんですよ。拾いやすい。

「元気出せよ。誰だって最初は上手くいかないよ」こんな言葉で救われる人も多い。

問題は他のパターンの人。

「イライラする」⇒「あいつ生意気」

「泣く」⇒「学生じゃねぇんだぞ」

「黙る」⇒「何考えてんだ」

「行方をくらます」⇒「ていうかクビ」

こんな展開になっちゃう。

誰がどんなパターンの反応になるか。

これは仕事内容や上司との相性次第なので、同じ人でも環境が違えば別の反応になります。

 

会社側はこれらの反応をみて、やっちゃいけないのがレッテル貼り。

「謙虚でない」「未熟」「社交性に欠ける」「無責任」

 

 新人側もやっちゃいけないのがレッテル貼り。

「あいつら馬鹿」「人の気持ちがわからない上司」「ブラック企業」

 

こうなると問題の本質は論じられることなく、亀裂は深まり、退職へと一直線です。

 

 

 

新人の定着率が良い企業は、カルチャーショック期の乗り越え方が上手ですね。

言語化されていない暗黙の了解を可能な限り減らす取り組みも出来ている。

一方で採用に失敗する企業は、たまたま教育担当と新人の相性がよかった。

とか、運に頼った運用をしているわけで。

これでは安定しない。

 

新人君も、結局は就職した会社の普通に合わせなきゃいけないわけで。

自分が困っている事をしっかり把握しましょう。

何に困っているのか分からなくてはSOSを発信しようがありません。 

 

会社も、新人君も、カルチャーショック期にあることを理解して、

困っていることを拾い上げて、面談を。

 

 

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コメント: 2
  • #1

    藤岡ゆうじ (月曜日, 10 6月 2019 22:07)

    暗黙の了解、組織の規範に馴染めるか、どう言葉で伝えるか、大変参考になりました。若手社員の退職が大きな問題で困っています。混乱している事を理解して定期的に面談をする事の大切さが分かりました。

  • #2

    院長 (火曜日, 11 6月 2019 09:16)

    藤岡さん 
    コメントありがとうございます。入職時に新人に「リスガードのU字曲線」を説明しておくのも良いかと思います。自分がいつか躓く事を予測できるのは強いですから。
    当ブログは転載OKです。是非、利用して下さいませ。